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2019年度第1回 仏語圏アフリカ国内保健人材ネットワーク定例会 サブサハラアフリカのトイレ普及の現状
~マダガスカルとセネガルの経験からの課題と学び~
2019年3月19日
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター
- 日 時:2019年4月19日(金)18:30~20:00
- 場 所:国立国際医療研究センター
国際医療協力研修センター3階・会議室 - 参加費:無料 ※参加ご希望の方は、事前登録をお願いします。
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(略称:NCGM)国際医療協力局では、2019年4月19日(金)18:30から20:00まで、2019年度 第1回 仏語圏アフリカ国内保健人材ネットワーク定例会として、「サブサハラアフリカのトイレ普及の現状~マダガスカルとセネガルの経験からの課題と学び~」を開催します。
仏語圏アフリカ国内保健人材ネットワークは、これまで仏語圏アフリカで保健医療活動の経験のある方、現在も活動をしている方、さらには仏語圏アフリカでの活動に関心のある方が、日本での連携と協力を維持・強化しながら、さまざまな情報交換を行うことを目的に、2010年から活動を開始しました。
現在、メンバーは100名ほどで、医療関係者をはじめ、JICA(国際協力機構)関係者、開発コンサルタント、NGO関係者、大学や大学院の学生などが登録して参加しています。
今回の定例会のテーマは、サハラ砂漠より南の地域である“サブサハラアフリカ”のトイレ普及についてです。これは、アフリカの文化・風習、そしてなにより人々の健康に関わる課題です。
発展途上国におけるトイレの普及促進は、MDGs(ミレニアム開発目標)で達成できなかった目標のひとつです(ターゲット7.C:2015年までに、安全な飲料水と基礎的な衛生設備を継続的に利用できない人々の割合を半減させる)。その後のSDGs(持続可能な開発目標)では引き続き、すべての国・地域での野外排泄ゼロ(Open defecation free)が目標とされています(ターゲット6.2:2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性および女子、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を向ける)。トイレの普及を含む衛生設備の整備不足は、特に5歳以下の子どもの下痢症や成長不良との関連があると言われて久しく、なお取り組むべき課題の多い分野です。
今回の講師の楠田(宮道)一千代さんは、水と衛生(WASH)分野の複数の支援活動に関わってきました。特に2009年以降は、衛生設備を扱う2つのJICA技術協力プロジェクトの実施に携わってきました(マダガスカル:2009~2013年、セネガル:2012~2016年)。
マダガスカル南西部のプロジェクトでは、コミュニティでの水と衛生にかかる啓発活動への支援、小学校でのトイレ建設と衛生教育支援を担当されてきました。プロジェクト当時、マダガスカルの村落部では既設トイレを見ることがほとんどなく、トイレ設置はタブーではないかとも言われる中、プロジェクト活動を通じて、どのような変化が見られたのか、説明していただきます。
また、セネガルでは、トイレ普及支援に特化した技術協力プロジェクトで、トイレ使用を促す手法としてコミュニティ主導型トータルサニテーション(CLTS)を活用しつつ、改良型トイレを普及し、村落住民の衛生的なトイレへのアクセス率向上を目指されました。2015年のMDGs目標達成に向けて多くのドナーが村落衛生分野への支援を増強している時期で、「トイレを使う」という行動変容を促す手法とトイレ建設促進を組み合わせたハイブリッド(混合型)アプローチについてお話しいただきます。
SDGsではNo one left behind(誰一人取り残さない)を合言葉に、さまざまなアクターが取り組みをしていますが、"Sector left behind"(取り残されたセクター)とでもいうべき村落衛生分野を取り巻く状況について、具体的な事例とそこで得られた気づきや、サブサハラアフリカの村落部における トイレ普及に関する最新情報についても、ご紹介いただきます。
本セミナーは、オープンセミナーです。仏語圏アフリカでの保健医療活動にご関心のある方は、どなたでもご参加いただけます。
2019年度 第1回 仏語圏アフリカ国内保健人材ネットワーク定例会の開催概要は、以下の通りです。
2019年度 第1回 仏語圏アフリカ国内保健人材ネットワーク定例会
サブサハラアフリカのトイレ普及の現状
~マダガスカルとセネガルの経験からの課題と学び~
日時
2019年4月19日(金)18:30~20:00
場所
国立国際医療研究センター 国際医療協力研修センター3階・会議室
東京都新宿区戸山1-21-1
交通アクセス
地下鉄を利用の場合
都営大江戸線「若松河田駅」下車 徒歩5分
東京メトロ東西線「早稲田駅」下車 徒歩15分
都バスを利用の場合
- 新宿駅から(宿74系統)
医療センター経由女子医大行き「国立国際医療研究センター前」下車 徒歩0分 - 大久保駅・新大久保駅から(橋63系統)
新橋行き「国立国際医療研究センター前」下車 徒歩0分 - 市ヶ谷駅・新橋駅から(橋63系統)
小滝橋車庫行き「国立国際医療研究センター前」下車 徒歩0分 - 都営飯田橋駅前(C1またはC3)から(飯62系統)
牛込柳町駅経由小滝橋車庫行き「国立国際医療研究センター前」下車 徒歩0分
講師
楠田(宮道)一千代
長崎大学 熱帯医学研究所 協力研究員
(特活)アフリカ日本協議会 理事
北海道大学大学院獣医学研究科修了翌年から、青年海外協力隊隊員としてセネガルに赴任。オタワ大学大学院国際協力研究所ディプロマ取得後、JPOとして国連ボランティア計画本部(ジュネーブ、当時)に勤務し、アフリカの草の根支援活動を担当。 帰国後、ODAコンサルタントとして、主にアフリカ仏語圏で、JICA技術協力プロジェクト・開発調査、外務省評価案件、無償案件基礎調査・実施、研修業務などに関わる。分野は、村落給水、農村開発、組織強化、稲作開発、教育支援、WASH(水と衛生)など多岐にわたる。 2018年9月、長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科(TMGH)から公衆衛生学修士(MPH)取得。アフリカとの付き合いは30年以上。愛知県出身。
言語
日本語
参加費
無 料
※オープンセミナーですので、どなたでもご参加いただけます。
参加ご希望の方は国際医療協力局ウエブサイト(以下URL)から事前登録をお願いします。
https://goo.gl/forms/GVHMggYFFs2y4Pux1
NCGM国際医療協力局について
NCGM国際医療協力局は、保健医療分野における日本を代表する国際協力機関です。
厚生労働省や外務省、独立行政法人国際協力機構(JICA)、世界保健機関(WHO)などと連携しながら、開発途上国の医療や保健衛生の向上を図るための支援を行っています。その一環として、グローバルに活躍できる保健医療人材の育成を目的に、国内向けにさまざまな講座や研修コースを提供しています。
報道関係の皆様からのお問い合わせ先
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(NCGM)
国際医療協力局 広報情報課
増田 英明、
TEL:03-3202-7181(代表)内線:2744、PHS:5160
e-mail:koho@it.ncgm.go.jp