トップページ > プレスルーム > プレスリリース > 国立国際医療研究センターは東松島市への復興支援を続行
国立国際医療研究センターは東松島市への復興支援を続行
-新しいかたちの地域保健支援のための協定書調印-
2012年6月25日
独立行政法人 国立国際医療研究センター
このたび国立国際医療研究センター[東京都新宿区(以下、NCGM)]は、昨年6月に宮城県東松島市との間で調印した「東松島市の保健衛生活動における復興対策のための協力に関する協定書」を再度締結し、引き続き同市への復興支援を継続することになりました。
NCGM理事長 春日雅人と東松島市 阿部秀保市長が、6月26日(火曜日)に同市にて調印いたします。
NCGMは、四半世紀にわたる世界各地の国際保健医療協力の現場で培ってきたノウハウを活かして、東日本大震災直後より東松島市を中心とした被災地域に保健医療チームを継続的に派遣し、医療および保健衛生分野に関する支援活動をおこなってきました。
NCGMによる支援の大きな特徴として、以下のものが挙げられます。
- 多くの診療科にまたがる幅広いニーズに対応する発災直後の緊急医療支援から、長期にわたって必要となる保健衛生分野の復興支援まで、一つの組織で切れ目なく活動を継続することにより、各時期の現場のニーズに適した一貫性のある支援をおこないます。
- 開発途上国を舞台に長年おこなってきた国際保健医療協力の知恵と経験を被災地に活かします。
- 必要な人材や資機材が不足する中で、その少ないリソースを効率的、効果的に活用して最大限のサービス提供をおこないます。
- 現場の混乱したマネジメントを補完して、異なる立場の関係者の間で意見や活動の調整を行ない、円滑な支援を進めます。
- 外部から単に資機材を持ち込んだり、指示したりだけ、といった支援ではなく、現地の関係者を主役とした支援を進めます。
これらの活動スキルは海外での医療協力活動の現場では日常的に要求されるものであり、その経験が今回の震災においても極めて有効に働いたとの評価を受けました。
今回の協力協定により、NCGMはさらに2013年6月30日まで以下の支援を継続します。
- 仮設住宅入居者・在宅者支援、こころのケア、人材育成などに関する保健政策や年度計画の策定や実施に関する助言や関係者間の調整。
- 住民の健康状況等の調査の計画や実施、データの分析等に対する助言や提言など。
- 支援活動で得られた知見を基に、今後の災害時の保健医療支援に役立つマニュアル等の作成。
これらの活動を通して、NCGMは、我々の持つ能力を最大限に活用し、東松島市の震災からの1日も早い復旧・復興に向け努力を続けてまいります。
今回の協定締結の背景
宮城県東松島市は、震災により市街地の65%が浸水し、1000名以上の方が亡くなり、全世帯の96%の家屋が損壊するなど、甚大な被害を受けました。現在も、より安心・安全なまちづくりのために同市と市民の方々が総力をあげて取り組んでいます。
東松島市地図
NCGMは、2011年6月の協力協定締結以降も、短期的な緊急支援だけでなく、長期的な復旧・復興支援が必要であると考え、同市における、
- 仮設住宅入居者支援・在宅者支援
- 避難所健康管理
- こころのケア
- 災害マニュアル改訂/活動報告検証
- 人材育成
など5つの事業において1年間にわたり継続的に支援を続けてまいりました。
NCGMから派遣した職員は、医師、看護師・助産師、薬剤師、臨床心理士、事務職員など、震災発生から本年5月31日までの1年3カ月余りの間に、計85隊、延べ343名に上ります。
NCGM がこれまで実施した東松島市への災害支援実績
※発災以後から約4か月間の現地での活動については、以下に取りまとめています。
NCGM国際医療協力局ニュースレター2011夏号
特集:国際医療協力部における東日本大震災の復旧・復興支援活動
URL:../../../library/newsletter/2010-2012/nl2011_summer.pdf
本件に関するお問合せ先
独立行政法人 国立国際医療研究センター(NCGM)
国際医療協力局 研修企画課
TEL:03-3202-7181(内線 2732)
e-mail: kensyuka@it.ncgm.go.jp
〒162-8655 東京都新宿区戸山 1-21-1
担当:研修企画課長 明石 秀親(あかし ひでちか)
国際派遣センター長 仲佐 保(なかさ たもつ)
取材に関するお問合せ先
国立国際医療研究センター 企画戦略局 広報企画室
広報係長:西澤 樹生(にしざわ たつき)
電話:03-3202-7181(代表) <9:00~17:00>
E-mail:press@hosp.ncgm.go.jp