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国際医療協力局・永井真理 国際連携専門職がグローバルファンドの技術評価委員会の委員に就任しました。
2018年7月25日
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(略称:NCGM)国際医療協力局の永井真理 国際連携専門職が、このたび、グローバルファンド(英文:The Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria、和文:世界エイズ・結核・マラリア対策基金、略称:グローバルファンド)の技術評価委員会(Technical Evaluation Reference Group;TERG)の委員に就任いたしました。
TERGは、グローバルファンド全体の効率性・効果性を評価する独立した委員会です。事務局運営や資金提供事業の実績、協力機関とのパートナーシップ、感染症対策におけるグローバルファンドのインパクトに関する評価を行い、理事会への提言・アドバイスを行っています。委員は実務家、研究機関・学術界の専門家、NGO、政府代表など幅広い関係者から選出されています。任期は3年です。
永井専門家は、勤務しているNCGMや国から独立した個人としての立場と能力で、グローバルファンドのビジネスモデル、投資、そのインパクトについて中立性を保った評価を行い、TERG委員としての職務を果たして参ります。
グローバルファンドについて
※出典:グローバルファンド日本委員会ウエブサイト
組織名
[英文]The Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria[和文]世界エイズ・結核・マラリア対策基金
[略称]グローバルファンド ※2014年までの旧略称:世界基金
設立
2002年1月本拠地
スイス・ジュネーブ代表者
事務局長 ピーター・サンズ年間拠出額
約30億~40億ドルウエブサイト
- グローバルファンド(英語)
http://www.theglobalfund.org/en/ - グローバルファンド日本委員会(日本語)
http://fgfj.jcie.or.jp/
三大感染症といわれるエイズ、結核、マラリアは、世界で年間300万人以上もの命を奪い、貧しい国の発展を妨げる重大な要因となっています。グローバルファンドは、中低所得国のこれら三疾病対策のために資金を提供する機関として、2002年1月にスイスに設立されました。G7を初めとする各国の政府や民間財団、企業など、国際社会から大規模な資金を調達し、中低所得国が自ら行う三疾病の予防、治療、感染者支援、保健システム強化に資金を提供しています。支援の対象は、100以上の国・地域にのぼります。
グローバルファンドは、国連システム内に新たにつくられた基金ではなく、また個人や企業の出捐による民間財団でもなく、官民パートナーシップにより成り立っていることが特徴です。援助国だけではなく、援助を受け入れる国、企業や民間財団、先進国と途上国のNGO、感染症に苦しむ当事者のグループ、学界、国際機関など多くの組織・人々の協力のもとに運営され、二国間援助機関や国連機関などの感染症対策と補完しながら、連携・協力も行っています。
2000年のG8九州沖縄サミットで、議長国日本が感染症対策を主要課題として取り上げ、追加的資金調達と国際的なパートナーシップの必要性についてG8諸国が確認したことが、グローバルファンド設立の発端となりました。このことから、日本はグローバルファンドの「生みの親」のひとつとも言われています。
グローバルファンド技術評価委員会(TERG)について
TERGの構成員は全部で19人。うち13人は個人の責任で参加して投票権をもつ委員で、永井真理専門職は、この立場に該当します。他の6人は投票権のない職権上の委員で、国連合同エイズ計画、ロールバックマラリア、ストップ結核パートナーシップ、GAVIワクチンアライアンス、グローバルファンド戦略委員会、グローバルファンドTERG事務局から1人ずつ選出されています。
永井 真理 略歴
国立国際医療研究センター 国際医療協力局 国際連携専門職
1992年 医師(東北大学)
2004年 公衆衛生学修士(米国ジョンズホプキンス大学)
2008年 医学博士(名古屋大学)
1999年 9月~2000年 5月 国境なき医師団(スリランカ)医師
2000年 9月~2001年 5月 国境なき医師団(イラン)プログラムマネジャー
2002年 10月~2003年 5月 日本医療救援機構(アフガニスタン)プロジェクトリーダー
2007年 2月~2008年 3月 JICA カンボジア母子保健プロジェクト 保健システム強化専門家
2011年 4月~2014年 4月 JICA セネガル保健省官房技術顧問
2015年 3月~2018年 5月 WHO 西太平洋地域事務局 母子保健担当医官
2018年6月から現職。
ご参考
国際機関等で委員や専門家などを務めている国際医療協力局員
局員 | 委員名 等 | 就任時期 | 任期 |
---|---|---|---|
蜂矢 正彦 運営企画部・保健医療開発課課長/医師 |
WHO本部 予防接種実践諮問委員会(IPAC)メンバー |
16年8月 | 3年 |
小原 ひろみ 運営企画部・保健医療協力課医師JICAラオス保健政策アドバイザー |
WHO本部 「妊娠出産と周産期の優先WHO推奨のアップデート」に関するガイドライン策定委員 |
18年5月 | 策定完了まで |
WHO西太平洋地域事務局(WPRO) 母子保健・新生児プログラム 独立レビューグループメンバー |
15年 | 定めなし | |
宮野 真輔 運営企画部・保健医療協力課医師 |
WHO西太平洋地域事務局(WPRO) HIV梅毒母子感染排除に関するアジア太平洋 地域専門家パネルメンバー |
18年5月 | 定めなし |
本件に関するお問い合わせ先
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(NCGM)
国際医療協力局 広報情報課
増田 英明
TEL:03-3202-7181(内線:2744、PHS:5002)
mail:koho@it.ncgm.go.jp