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2024年度 第2回 L'amicale de la santé en Afrique Francophone (通称LAF会)を開催しました

NCGM国際医療協力局は、11月29日(金)に2024年度2回目のL'amicale de la santé en Afrique Francophone(通称LAF会)をオンラインで開催しました。LAF会は、仏語圏アフリカの健康について、日本語で語り合いたい人々の親睦会です。2010年に発足し、メンバーは現在約500名です。

今回はモロッコの刺繍ブランドDAR AMAL(ダールアマル)代表の蒲地里奈さんをスピーカーとしてお招きし「モロッコの人々の苦悩と幸せのカタチ」をテーマに対談形式でお話いただきました。

蒲地さんはJICA海外協力隊で村落開発普及員としてモロッコの聖地であるムーレイイドリスでの活動を経て、現地の雇用創出を目指してエシカル刺繍ブランドDAR AMALを立ち上げました。

従来より存在していた伝統刺繍は、布目を正確に数えながら刺繍する必要があり、加齢により視力が低下した女性たちにとっては、継続が難しくなります。女性たちの素晴らしい技術を途絶えさせないよう、また視力が低下しても刺繍を続けられるよう、小麦粉袋を利用した刺繍が始められたそうです。現在では「3つの優しさ」(作る人の目にやさしい、軽くて丈夫、小麦粉袋リサイクル)をコンセプトに、環境にも人にも配慮した商品開発と雇用創出を目指して活動されているとのことです。
刺繍に携わる女性たちは蒲地さんを深く信頼しており、蒲地さんと一緒に仕事することが好きなため、これが女性たちにとっても蒲地さん自身にとっても活動の原動力となっているようでした。
モロッコの人々の死生観や、死者への尊厳など、日本とは異なる価値観や習慣に最初は戸惑うことがあったものの、次第に現地の人々が大切にしているものが分かり、自分自身の視点や価値観にも変化があったそうです。
ご自身が体調を崩して公立病院に運ばれた時の状況もお話いただき、現地の人々がなるべく病院にかからずに過ごしている理由やその現実を体験されたそうです。

蒲地さんのお話を通じて、現地の人々の生活や文化を先入観なく理解する姿勢の重要性や、現地の人に寄り添いながら、その土地に適した持続可能な方法で様々な幸せのカタチを模索し、共に課題解決に向けて取り組むことの素晴らしさを学ぶことができました。

また、ご講演後の質疑応答も活発に行われ、参加者の皆さまから多くの質問が寄せられ、とても有意義な時間となりました。

今回は46名の皆さまにご参加いただきました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
LAF会は不定期で開催しています。次回の開催が決まりましたらNCGM国際医療協力局Webサイトでご案内いたします。次回もぜひご参加ください。皆さまのご参加を心よりお待ちしています。

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お問合わせ

国立研究開発法人 国立国際医療研究センター
国際医療協力局 LAF会
e-mail:tenkaiseminar@it.ncgm.go.jp